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バンクシアの響き

時代が急展開している今、
人間社会の新旧交代にまつわる出来事の本質をトータルヘルスデザイン 近藤洋一が考察します。

12月 息をするということ

万里の長城を築き上げたことで知られる秦の始皇帝は、不老長寿の霊薬を求めて日本に徐福(じょふく)を派遣したと伝えられています。徐福は少年少女を含む3000人の大集団をひきいて日本にやってきたのだそうです。

三重県熊野市に上陸したあと、不老長寿の霊薬を探し求めて日本中を駆け巡ったのでしょうか、全国各地に徐福伝説が残っていて興味が尽きません。

“生きる”とは息をすること

古代より人間は長生きをしたいという強い欲求をかかえて現代にいたっているのだと思います。

この宇宙には、あらゆる生命の源泉ともいうべき宇宙エネルギー“プラーナ”が存在しているとヨーガの秘伝は伝えています。あらゆる生命体は食べ物だけではなく、カラダ全体から“プラーナ”をとり込むことによって生きていく力にしているというのです。一説によりますと、人は食べなくても生きていける可能性があるということですが、その秘密は“プラーナ”にありそうです。

ヨーガでは、あらゆる生命体は、宇宙の根源としての“プラーナ”を身につけていて、人間はこれを意識によって活性化することにより霊性を高め、宇宙意識(超意識)につながることが可能だとしています。

“プラーナ”は、人の心身から発散されているさまざまな思いや感情のもつバイブレーションに応じて働く宇宙エネルギーだと理解すればよいと思います。

日本にはプラーナという概念はありませんが、“生きる”とは息をすること、そして長生きの秘訣は長い息をすることだと言われていますように、古来日本人は、呼吸の中に生きていく根源のエネルギーを感じていたように思われます。

にもかかわらず忙しい現代人は、せかせかと浅い呼吸をしていることが多いようです。周囲との人間関係につまずいてストレスを蓄積すると、息を詰め、息を殺して生きることになりますから、気の滅入るような悪循環が始まり、生命力が低下します。

息という字は“自らの心”と書きますように、心の状態は息に反映されますので、息を観察すれば心が見えてくるということになります。仕事にしてもスポーツにしても“気”の合ったもの同志でやっていると、息が合いますので楽しく能率よく進み成果も上がるものです。

呼吸は元来、宇宙のリズムを反映するものなので、環境に溶け込んでイキイキわくわく元気に生きていれば何の問題もないのですが、心ならずも個性を殺し、やりたくないことや気の向かないことに忙殺されていると、呼吸のパターンが宇宙のリズムからずれてくることになります。

病院の待合室などに行きますと、全体に暗く沈んだムードが支配しています。この場合はみんなが同じリズムで呼吸していて、息が合うというよりも息を殺しあっているといった感じです。息はうつりますので、元気なもの同士が一緒にいると、ますます元気になっていくということにつながります。