トータルヘルスデザイン公式サイト

バンクシアの響き

時代が急展開している今、
人間社会の新旧交代にまつわる出来事の本質をトータルヘルスデザイン 近藤洋一が考察します。

地球の恵み(1)

 「個体発生は系統発生を繰り返す」と言われています。母親が受胎し、子宮内で一人の人間に成長していく過程を観察すると、人類が魚類から爬虫類、哺乳類へと系統的に進化してきた過程を追体験しつつ生まれてくるという説です。
 それでは、私たちは母親の胎内でどのようにして成長し大きくなったのでしょうか?
 三木成夫氏は、受胎32日目には軟骨魚類の顔であったのが、36日目には爬虫類になり、そして38日目には哺乳類の顔になっていると報告しておられます。
 人は胎内で、古生代に脊椎動物が海から緑地へ上陸して以来の4億年の歳月を、8日間で繰り返して体験し生まれてくるというのですから驚きです。
(三木成夫「内臓のはたらきと子どものこころ」築地書館)



人体に刻まれた進化の跡

 138億年前に私たちの宇宙は誕生したと言われています。その後93億年して地球が生まれ、そこに植物が発生し、やがて動物から人間へと進化して現在に至っています。
 地球誕生以来人間に至るまでの進化の足跡、すなわち鉱物、植物、動物そして人間へ至るまでに体験したすべての記憶が、人間の中には刻み込まれているという興味深い見方があります。
 すなわち私たちの体内には、鉱物時代、植物時代、動物時代、人間時代という進化の過程が刻み込まれ、独特の働きをしているというのです。

■地球由来の『鉱物』は人間の体の基礎をつくりあげています。
 鉱物すなわちミネラルが60兆の細胞の一つひとつに存在し、血液、リンパ液に溶け込んで全身くまなく循環しています。地球の中からやってきたミネラルが働いてくれないと、人はまともに生きることができないのです。詳細につきましては次号でご紹介させていただきます。

■次に『植物』です。
 動物や人間と違って、植物は食べるものを求めて動き回る必要がありません。生きていくために必要なものはじっとしていても光、空気そして土から供給されるので、食べ物を求めてガツガツ動き回る必要がないというわけです。
 人間の中にもこの植物由来の精巧なシステムが存在するお蔭で、食べたものは自動的に腸で吸収され、血液で循環し、腎臓から排泄されることによって、生命活動を営むことができるようになっています。
 植物と同じで、食べたあとはただじっとして自然の働きに任せていると、必要なことは自動的に処理されるようになっているのですから助かりますね。
 自律神経という精妙なシステムが人体の内部環境をしっかりと整備してくれているお蔭で、私たちは、日々生活することができるのですが、近年、自律神経のバランスを崩し、体の異変を訴える人が急増しています。
 自律神経というのは文字通り、人体の内部環境を円滑に、すべて自動的に処理してくれているありがたい神経です。この大切な働きをつかさどっている大元は何なのでしょうか?
 人体は宇宙とつながっていて、宇宙が自動的にやってくれているのかもしれません。
 古来人間には"小宇宙"が存在すると言われていますが、自律神経もその一環なのですね。
 自律神経は交感神経と副交感神経という二つの神経で構成されています。交感神経は生体機能を活発に働かせる、いわばプラスの方向性をもつのに対し、副交感神経は生体機能を抑制し、あるいはリラックスさせる、いわばマイナスの方向性をもちます。
 プラスの力とマイナスの力がバランスよく働いて、生命にとって大切な内臓諸器官が円滑に機能し、人は快適に生きていけるようになっているのですが、大切なだけに個人の自由意思によって働かせることはできません。不随意筋と呼ばれる所以です。
 しかし近年、自律神経のバランスを崩し、病気になる人が急速に増えていると言われています。自律神経失調症という病名もよく聞くようになりました。
 人の意志によってはどうにもならないだけに手の施しようがないように見えますが、一つだけ道が残されています。呼吸をコントロールすることによって、自律神経のバランスを回復することが可能なのです。
 吸う息が交感神経、吐く息が副交感神経にかかわっていますので、深くゆったりした呼吸を心がけることで、緊張状態から解放されることが可能になります。
 弊社でご提案しているバンクシアフィットネスは、呼吸と体の動きをスムーズに一体化させることによって、自律神経を活性化することを大きなテーマとしてプログラムしていますので、エクササイズを実習された方からは、体の不調から脱出できたという喜びの声をいただいています。

■続いて『動物』時代の働きです。
 植物時代の働きである自律神経が内部環境をコントロールしてくれているのに対し、動物時代の働きを担っている動物性器官(筋肉、骨、関節などの運動器官と味覚、聴覚、視覚、嗅覚、触覚などの感覚器官)は外部環境に適応していくことを目的とする体性神経によってコントロールされています。
 人が外界から光やにおい、音などの感覚的な刺激を受けると、その刺激が電気的なインパルスとして脳に伝えられることになります。脳で情報処理が行われ、自由意思にもとづいて必要な筋肉の随意運動が行われることになります。
 とっさの場合、たとえばボールが飛んで来たり、熱いものに手を触れた時などは自動的な反射運動が引き起こされることになります。
 体性神経と自律神経は、その機能とメカニズムが異なるにもかかわらず、お互いに連携し影響しあいながら、元気に生きていくために必要な生命活動を行っているのです。